徒歩で世界一周を目指し、シルクロード、アメリカ大陸などを単独で横断してきた渡辺浩さん(高7 昭和30年卒)75歳がこのほど、オーストラリア大陸に出発した。今回踏破すれば、ギネスブック認定の世界一周を達成する。渡辺さんは「最後の大陸を思う存分楽しみたい」と意気込む。
渡辺さんは会社を退職後、95年に日本列島を徒歩で縦断に挑戦。その後、中国、トルコなどシルクロードを踏破した。さらにヨーロッパ、アメリカ大陸など足かけ14年かけて制覇した。
「下手な外国語でも話しかければ出会いが生まれる」を信念に、旅先でさまざまな人々と出会い、各国の政治情勢も肌で感じてきた。
約2年ぶりの今回の旅はメルボルンを出発し、100日間約3700キロを歩き、西端のパースを目指す。宿泊施設などが数百キロごとしかない約1200キロの盆地が最大の難関。ヒッチハイクも視野に入れているが、あくまで徒歩での横断にこだわるという。
旅先では必ずリュックに付けるというゼッケンには、英語で名前や旅の理由、メッセージを記している。渡辺さんは「自分自身の身分証明と出会いのきっかけになる」と話す。
世界一周(四大陸横断、約2万5千キロ)達成のギネスブック認定者は世界で4人。いずれも米国人で、渡辺さんが達成すれば日本人初となる。「功名心ではないけれど、自分しかできないことに挑戦し続けたい」と力を込める。
(平成23年8月17日静岡新聞夕刊より)
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【附則】
第11回静岡県自費出版 奨励賞 受賞
渡辺 浩 著
「風と歩いたアメリカ大陸4700Km」(静岡新聞社製作 税込み1500円) |
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